亡くなる前に兄弟によって預金が大きく引き出された事案
相続人が兄妹お二人の案件で、妹様の方からご相談をいただきました。
遺産の内容は、自宅不動産・預金約700万円・株式が約500万円分。当事務所への依頼前に、兄から妹に対し、500万円を支払い納得してほしい との申し入れがありました。
理由としては、自宅不動産は兄である自分が、被相続人の生前から同居しているため、当然、自分が引き継ぐ。そのうえで、預金と株式の合計 1,200万円のうち200万円は、今後の法事等の祭祀費用で必要になるため差し引き、残りの1,000万円の半額を妹に支払いたいというものでした。
上記の提案について相談者は、「自宅不動産は当然に除かれてしまうのか?」「200万円を祭祀費用等で差し引かれてしまうのは妥当なのか?」と疑問に思い、当事務所にご相談に来られました。
このケースでは、被相続人の財産を兄が生前に引き出している使途不明金の存在が考えられたため、相続財産をしっかりと調査することから始めました。すると、被相続人のご生前に、預貯金から2年間で500万円ほど、兄によって引き出されていた使途不明金があることが判明しました。
早期解決とご兄妹で裁判をしたくないという相談者のご意向から、自宅不動産(評価額400万円)+預金700万円+株式500万円の半額である800万円を支払うのであれば、生前の使途不明金は追及しない方針で交渉しました。 交渉の結果、兄は当方の主張を全面的に受け入れました。800万円を支払う内容の遺産分割協議書を作成し、ご相談いただいてから約3ヵ月で解決となりました。
弁護士が被相続人の預金の流れや履歴を綿密に調査したところ、被相続人のご生前に相続人の一人が勝手に引き出している使途不明金が見つかるケースはよくあります。このケースでも約500万円という多額の使途不明金が見つかりました。ご遺族間で揉めているケースでは、ご自身で使途不明金をすべて見つけ出すことは困難であることが多いです。 そのような場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
